いのち
いのちがぼくをいかしているなら
いのちがきみのところにとんでいくなら
ぼくはこころをてばなしてもかまわない
ぼくはこころをてばなしても
いのちがきみをいかしているなら
いのちがきみのところにいるなら
きみはこころをてばなしてみて
自由にとんでしまえよ
ぼくのつばさはみじかくてきたない
ぼろぼろの羽根だけど
とても変な飛び方で
行けないとこに行くんだ
ぼくの名前がぼくをあらわしているなら
ぼくの名前がぼくをしょうめいするものなら
ぼくは人にならなくてよかったのかな
ぼくは人を手ばなすことはできるかな
ほんとうの名前をぼくらが持ってたら
ぼくはこんなこと思わないでいいかな
みんな苦しそうに見えたり楽しそうに見える
世界のはしっこで真ん中
ころされても死なない人
生きてるのに死んでる人
何があっても大丈夫
いのちがぼくらをいかしてるなら
いのちがきみのところにとんでいくなら
2020.6
notitle
水のようにやさしく 僕の心揺らして
君はいつもここで 風を待ってる
何も持たぬ僕に できることはあるかい
人に何か良いこと できることはあるかい
夢はやさしく 君の頬をなぜる
まるで風のように
僕がいつか壊れて 人を殺してしまったら
君は僕と遊んだこと 気持ち悪く思うかい
本当の愛は どこにあるかわかる?
本当の愛は どこにあるかな
夢が僕を 遠くまでつれさるなら
ずっとひとりで どこへでもゆけるかい
誰もいないところにも
本当の愛は どこにあるのか
本当の愛は ここにあるかな
夢がいつか 僕を見つけて
君のとこに行けるかな
君のとこに行けるかな
君のとこに行けるかな
君のとこに行けるかな
2020.6
さよなら
さよなら 行かないで
さよなら 行かなくちゃ
僕はもうここにはいられない
君のことは大好きだけど
さよなら きみ
さよなら しかたないね
いつも僕はきみのことを 決して
忘れるだろう
さよなら 行かないで
さよなら 行かなくちゃ
もう いつも きらいだよ
なにもないよ
人はみんなそんなに
かしこくないのか
人はみんなそんなに
やさしくないのか
知る前にわからないよ
知る前にわかりたくないよ
ぼくがここから手をふっても
きみはきっと気づかないだろう
こんなに手をふっても
君はきっと気づかないだろう
さよなら 大好きだった
さよなら 大好きだよ
2020.6
notitle
とおい空のむこうへ
ぼくはいってしまいたいなんて
おもうのはこれで
おわりにできるかな
とおいゆめのようだね
なみだがつぎつぎながれてきている
なんでこんなにかなしいのだろう
ぼくはきっとばかなんだろうね
るるるるる
2020.3
虹
悲しみの色が見えた
きみのうたに色が見えた
よろこびの影が見えた
そのうしろにうたが見えた
とおい日のおもかげを
忘れている人の中で
悲しみのうたが見えた
うたが見えた うたが見えた
とおい空の下
きこえてくる小さな声
ここにきこえてくる
小さなうた 大きなうた
とおくに虹が見えた
雨のあとに虹が見えた
ぼくはひとりだけど
ひとりじゃない
なんでもある
2020.1
汚れてしまった悲しみが
汚れてしまった悲しみが
心の中で音をたてた
今ぼくの心を
静かに降る
汚れてしまったこの僕が
見えているこの世界は
何にも見えないあの頃より
なんだかきれいに見えてるよ
僕のこともうきらいになったけど
君のこと僕は僕は忘れる
汚れてしまったこの世界は
どうすればよみがえる
いつでも夢ははかなくて
いつでもいのちは光ってる
2020.1
notitle
あー雲
あー空
あー雨
虹
光
いくつもの中で
とけてくこころ
いつかはきえてく
ぼくのひかりをまってる
ゆうやみとけて
こころにあのゆめが
とうめいにきえて
たちすくんでゆくもの
いつかはきこえる
とおくにゆくから
とめどなくながれる
ゆうやけのひかり
2020.1
透明人間
君のことを思うと僕は何もできなくなった
僕が何もないような気がしてくるから
君はいつも綺麗で悩みなんてなさそうに
いつもいつも笑っている
前を向いて笑っている
僕は君の前に行くと何にも言葉が出てこない
君の方が僕よりずっと優れた人のような気になっちゃうから
こんな こんな僕と目を合わせてくれるの
こんな僕のことはもう見ないでほしいよ
君の前に行くと僕は透明人間みたいになっちゃうね
僕は目だけになって 君を見ているよ
だけど君はこっちを見ないで
僕だけが見ていたいよ
2020.1
とげのあるうた
とげのあるうた きみのかくうた
ぼくに見せてよ きみのかくうた
だれもしらない きみのかくうた
いつも影に かくれているね
きみも知らない きみのかくうた
どこにあるのか だれもしらない
きみのかくうた とげのあるうた
ぼくは好きだよ きみのかくうた
2019.4
声
こんな日に声がする
低い場所からきこえてくる
こんな夜に声がする
高い場所から声が
こんなとこから声がする
どこにもきこえない
こんなとこから声がする
どこにもきこえない
ぼくがここに
いてもきこえない
とてもとおい
ところからきこえる
notitle
金色のにおい
水色の月と
空が光り
うたが見える
そんな午後に
鳥の声がうたう
いつのまにかみえる
金色に光る
葉っぱたちのうた
夢のように生きなくても
日々の中に夢が見える
思ったようにいかなくても
空の中に夢が見える
心の中照らしてくれ
金色の夕焼けを
空に浮かぶお月さま
ずっと見守ってる
うそくさい言葉も
うそくさいつくり笑いも
そんなものが必要なら
くれてやるよ くれてやるよ
君がもしもにせものだとしても
君がいつもうそつきでも
空は青く 月は光る
夢のように いつもあるの
鳥が見てる
花も見てる
月も見てる
空が見える
君のこと知らない
だれもいない
夢の中で
太陽
わかりたいよ
空のこと
世界のこと
夢のこと
光のこと
闇のこと
君のこと
ぼくがこの世界中で
ひとりぼっちで生きてても
空が見てる
月も見てる
花も見てる
星も見てる
2019.11
notitle
いつも空は何も言わない
何も言わずにただ青く光って
いつも空は何も見てない
青く澄んでずっと
ずっと遠くまで
ああ
いつも空は何も言わない
いつも空は青く光って
ぼくらを見てる
ぼくらを見てる
ぼくらを見ているだけ
何も言わずに
何も言わずに
2020.11
notitle
ああいかなるつよいものさえ
光を乞うている
今そこにいることが
まだ見ずにいることが
今ここで光をこえていこう
なんでもない日は
あるいてかえろう
おもいあしから
あのこにあいたいな
今人をきらいになれば
いつもこころはかなしいね
夢が叶えばいいのにね
ぼくをいつも笑っているのは
ぼくだけ ぼくだけが
つめたい
あああんなにこうかいしたことが
今は忘れてる 人と笑っている
いくつもなんでも笑っていれるかな
ぼくのこたえはぼくが知っている
ゆるしたい
ゆるされないことがある
いのちのこと
ゆるしてほしいことがある
そんざいのこと
2019.10
notitle
わすれていたことが
目の前にあらわれた時
きえてしまったものが
ここに見えた時
この時が止められたらぼくは
なにもよごれずにすむのかな
そんなの そんなの
ずるだよ ずるだよ
またそんなこと言ってごまかして
君は何にも持ってないふりするから
どうせこの場かぎりなんでしょう
みんなうそつきだから
ぼくがいちばん
うそつきだよ うそつきだよ
きえたい
ゆうべはたのしくいきができた
このちょうしでちゃんと
はたらければいいな
だれにもめいわくかけずに
なんとか生きればそれが
いちばんえらいの
えらいの すばらしいの
うそついても
やさしいね なんだろう
ぼくのこころはくさった川
2019.10
notitle
世界がきらい
人がきらい
人間がきらい
自分がきらい
世界が大好き
人が大好き
人間が大好き
自分が大好き
みんなみんな大っきらい
信じられるものなんてない
自分のことも
信じられない
うそだよ うそだよ
ネコだけは好き
君だけは好きだよ
うそばかり うそばかり
うそばかり
2019.10
notitle
いつかなもぐらのように
土の中から空を見てた
なにかがこわれて
土の中からはいだした
今は空があおい
まぶしいくらい青い空になれて
今はああ土の中のことは
何も忘れて
いつでももどれるって おもっているけど
もどれない場所は かくじつにある
あの空の下でながめる景色は
もうかなしくない いつでも
もどれるって思っているでしょう
だけどもどれないよ
いつかとおくにたどりつくまで
もどれないから
2019.10
notitle
わからないことばかり
ぼくのあたまの中
わからないことだらけ
ひとのあたまの中
何もかもゆるせない
ぼくのこころの中
何もかも愛せない
自分だけが好きなのか
ぼくの心を 光らせるのはなんだろう
ぼくの光を 輝かせるのはなんだろう
わからないことばかり
ぼくのこころの中
わからないことだらけ
ひとのこころの中
ぼくになんでも見える目がついてたら
ぼくになんでもわかる頭があったなら
わからないことばかり
考えるのは
わからないことばかり
知りたがるのは
わからないことの中に
きっと光があるから
2019.3
君のいちばん好きなもの
君のいちばん好きなもの
僕はあんまり好きじゃない
君のいちばん大切なものを
僕はあんまりわかんない
君がそんなに怒るわけが
僕にはさっぱりわかんない
君がそんなに悲しいわけが
僕はどうしてもわかんない
そのことがちょっと悲しい
僕のいちばん好きなものを
君はきっと好きじゃない
僕の大切なことが
君にはきっとどうでもいい
だけど僕はだけど僕は君が好きだよ
僕が子供の頃見てた景色は誰にも見えなくて
僕が今考えてることも言葉にしないとわかんないね
そのことがちょっと寂しいけど
そのことがちょっと嬉しい
君がいちばん好きなものを僕は少しはわかるかな
何回も何回もわかろうとすれば少しずつわかるかな
ちょっとわかる気がしたしゅんかんが嬉しい
2019.2